最後の無防備地域宣言については、市長から「姿勢としては良いと思うが、有事に際しては、市長として法律にのっとって粛々と行動していきたい」と回答がありました。
「無防備地域宣言」とは、自分の住んでいるまちを「戦争に協力しないまち」と宣言することで、「相手」から攻撃する理由をなくさせるのです。「無防備地域宣言」をしている地域を攻撃することは禁止されています。これが、ジュネーブ条約に基づく「無防備地域宣言」です。その「宣言」をすると、地域全体がまるごと攻撃禁止になり、違反すると戦争犯罪になります。この条約はすでに161カ国が批准し、日本もこの6月にようやく批准しました。
「無防備地域」は、次の4つの条件を満たしていれば自治体が宣言できます。
(a)すべての戦闘員が撤退しており並びにすべての移動可能な兵 器及び軍用設備が撤去されていること。
(b)固定された軍事施設の敵対的な使用が行われないこと。
(c)当局又は住民により敵対行為が行われていないこと。
(d)軍事行動を支援する活動が行われていないこと。
歴史が明らかにしているように、戦争で一番被害を受けるのは一般住民です。特に軍事施設や軍隊の近くにいる住民が犠牲になります。市民の安全は、武力では守れません。「平和憲法」持つ日本こそ、国際法に基づいた平和主義の選択をとるべきではないでしょうか。
日本各地で、無防備地域・平和都市条例の制定を目指して活動が行われています。 市長にも戦争などということがあってはならないという意気込みを、是非見せていただきたかったと思います。